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ダンボ』(原題:Dumbo)は、1941年、ディズニー制作のアニメーション長編映画作品。またその主人公である子象の名前。アメリカでは1941年10月23日に公開している。日本では『空飛ぶゾウ ダンボ』という題名で1954年3月12日に公開された。

ストーリー 編集

サーカスの象のジャンボのもとに、コウノトリが一匹の赤ちゃん象を届ける。その子象はとても可愛らしかったが、唯一耳が大きいことが他の象との違いであった。ジャンボはその子象にジャンボ・ジュニアと名づけたが、他の象達に耳のことを笑われ、ダンボとあだ名されてしまう。

それでもジャンボは愛情をたっぷり注ぎ、可愛い我が子ダンボを大切に育てた。ある日、サーカスを見に来た子供にダンボがイタズラされているのを見て、ジャンボはたまらずその子供をお仕置きする。サーカス団員がそれを止めに来るが、興奮したジャンボは思わず団長を投げ飛ばしてしまい、凶暴な象として檻に入れられてしまう。

耳が大きいだけで化け物扱いされたダンボは誰にも慰めてもらえず、生まれた直後から母親から引き離されるという苦しさの中から、悲しみのどん底に落ちる。これを放っておけなかったサーカス団員のネズミ、ティモシー(チモシーマウス)はダンボを助けるため、ダンボをサーカスのスターにすることを提案する。象のピラミッドの頂上へジャンプさせることを思いつくが失敗し、ダンボはピエロにされてしまう。

失意の中、お酒が入った水をダンボとティモシーは誤って飲んでしまい、酔っ払って踊るピンクの象の夢を見る。そして、目が覚めると二人は木の上で眠りこけていた。それがきっかけで、ティモシーはダンボが耳を翼代りにして空を飛べることに気がつき、ダンボを空から飛び立たせようとするが、木の上に住むカラスたちからも嘲笑われる。ダンボの哀れな身の上を激白してカラスの浅はかな行いに憤るティモシーの言葉に胸打たれたカラスたちは改心し「空を飛べるようになれる魔法の羽」をダンボに授けた。魔法の羽を鼻先で握り締めたダンボは、促されるまま崖から飛び降り見事大空へと飛び立つ。

そして、サーカスのピエロショーの舞台に再び立ち、無事ショーを成功させたダンボはサーカスの花形スターとなり、母親とも再会を果たしたのだった。

キャラクター 編集

ダンボ
大きな耳を持つ象の赤ちゃん。性別はオス。劇中では言葉は発しない。サーカスでは耳を馬鹿にされ、母親と離ればなれになったうえピエロにされ笑いものになるなど辛い日々を送るが、耳を翼のように活かし空を飛べるようになり、サーカスのスターになる。耳には100万ドルの保険が懸けられた。
ジャンボ
ダンボの母親。ダンボが周囲から非難を受けつつも母親として愛情いっぱいに育てることを決意する。サーカスに遊びに来たいたずらっ子がダンボをいじめたため、懲らしめようとするもの結果的に暴れてしまい檻に入れられてしまう。その後、ダンボがショーを成功させてスターとなったことで檻から出され、無事ダンボと再会する。
ティモシー
鼓笛隊の格好をしたネズミ。帽子の中に好物のピーナッツを携帯している。ダンボを馬鹿にした象たちをびびらせた後にダンボを励ましたことでダンボの親友となり、彼を勇気付けスターにするために奔走する。ダンボと共にお酒に酔っ払ったうちに、いつの間にか木の上で寝ていたことから、ダンボが空を飛べることに気付く。終盤ではダンボのマネージャーとしてハリウッドとも契約した。
メイトリアーク、キャティ、ギグルズ、プリシー
ジャンボのサーカス仲間であるおばさん象たち。耳が大きいだけでダンボを化け物扱いして毛嫌いし、仲間外れにする。ダンボのせいでサーカスで失敗して大怪我をする事も。ネズミが苦手な模様でティモシーに驚いていた。何かと不平不満が多く、何かとこき使う団長を嫌っている。その後、スターとして成功したダンボを認めるようになる。
サーカス団長
サーカスのリーダーで、サーカス列車では常に車掌車に乗っている。小太りの中年男性。口ひげをはやしている。サーカスを大きくするために色々考えるが、ティモシーいわく当たった試しがない。
ケイシー・ジュニア
元はリラクタント・ドラゴンのキャラとして出演した蒸気機関車だが、今作ではサーカスで使用する列車として、テーマソング(Casey Junior)と共に走る。 ダンボが人気者になったお祝いに専用車両が作られる。

キャスト 編集

  • 1941年公開。日本での公開は1954年(ディズニー・アニメーション初の日本語版として公開された)。
  • 1983年再公開版は1994年にWOWOWで放送され、音楽ビデオ集『シングアロングソング』に一部収録されている場面以外ソフト版として見ることはできない。
  • ディズニーからソフトで発売されている日本語吹き替えは、ポニー版・バンダイ版が収録されている。
キャラクター名 原語版声優 日本語吹き替え
1954年初公開版 1983年再公開版 ポニー版・バンダイ版 TBS版
ティモシー・マウス エドワード・ブロフィ 坊屋三郎 三田松五郎 牛山茂 井上順
ジャンボ ヴェルナ・フェルトン 丘さとみ 眞理ヨシコ 磯辺万沙子 松田敏江
メイトリアーク 大坪日出代 京田尚子 久保田民絵 丹下キヨ子
団長 ハーマン・ビング 古川緑波 阪脩 内田稔 森山周一郎
コウノトリ スターリング・ホロウェイ 三木鶏郎 はせさん治 関時男 熊倉一雄
キャティ ノリーン・ガミル 七尾伶子 太田淑子 北城真記子 清川虹子
ギグルズ ドロシー・スコット 田村淑子 一城みゆ希 一柳みる 小原乃梨子
プリシー サラ・セルビー 安双三枝 白石冬美 下川久美子 麻生美代子
意地悪子象さん(ボボ) ゲーリー・コールマン 三輪勝恵 うえだゆうじ 土井美加 亀井芳子
ジム・クロウ クリフ・エドワーズ  ? 安西正弘 吉田幸鉱  ?
牧師カラス ホール・ジョンソン 加藤治 伊沢弘 中村雄一 大竹宏
眼鏡カラス ジム・カーマイケル  ? 山崎哲也 橋本友之  ?
帽子カラス  ? 島田敏 吉水慶  ?
デブカラス ジェームズ・バスケット  ? 永井寛孝 片岡弘鳳 滝口順平
スミッティー マルコム・ハットン 安達忍 浪川大輔 後藤真寿美 矢島晶子
ジョー ビリー・ブレッチャー  ? 槐柳二 西本裕行 伊井篤史
ケイシー・ジュニア マーガレット・ライト - - - -
ダンボ - - - - 大場久美子
ナレーター ジョン・マクリーシュ 竹脇昌作 村越伊知郎 小山武宏 黒柳徹子
  • 1954年版による公開:1954年 (大映)、1967年 (ウォルト・ディズニー)、1974年 (ブエナ・ビスタ)
  • 1983年版による公開:1983年 (東宝)

スタッフ 編集

挿入歌 編集

曲名作詞作曲
こうのとりさん、私のベビーを探して
Look Out For Mr. Stork
ネッド・ワシントン オリヴァー・ウォーレス
フランク・チャーチル
ケイシー・ジュニア
Casey Junior
人夫の歌
Song of the Roustarouts
私のベビー
Baby Mine
ピンク・エレファンツ・オン・パレード
Pink Elephants on Parade
道化師の歌
Clown Song
翼をひろげて!
Spread Your Wing
さあ、またサーカスの日がやってきた
It's a Circus Day Again

メモ 編集

  • ダンボが公開された1941年10月の時点で、既に欧州で第二次世界大戦が始まっており、日米間の緊張がピークに達し太平洋戦争の勃発が間近に迫っていた時期でもあった。真珠湾攻撃直後のアメリカを舞台にしたスティーヴン・スピルバーグのコメディ映画『1941』(1979年)では、米陸軍のジョセフ・スティルウェル将軍が劇場で公開中のダンボを鑑賞し、母子の愛情に涙するシーンがある。
  • MGMカートゥーンの『トムとジェリー』に、本作のパロディである「ジェリーとジャンボ(Jerry and Jumbo)」という短編作品が存在する。なお、同作では子象が「ジャンボ」を名乗っている。
  • 1970年代中頃に、富士フイルムと東宝の提携により8ミリ映写機を対象とした本作のフィルムソフトが市販されたことがある。但し20分弱に再編集したものであり、本来ならストーリーの途中となる場面でエンドクレジットが表示された。
  • 1979年にはTBS系全国ネットで本作がノーカット放送されたことがある(間にCMを挟んではいたが)。その際の日本語吹き替えはダンボを当時トップアイドルだった大場久美子、ナレーションを新自由クラブ代表(当時)の河野洋平が担当した。その後、1991年12月26日にフジテレビ系列にて日本語吹き替え版がノーカットで放送された。また、ディズニーチャンネル等でも放送されている。
  • 耳の大きな人物に対し揶揄する意味で「ダンボ」という言葉が用いられることもある(例として元巨人選手の江川卓など)。
  • マンガなどで聞き耳を立てている状態を表現するとき、耳を大きく描くことがある。このことから、聞き耳を立てることを「耳をダンボにする」などと表現することがある。
  • 日本では、公開当時1954年3月12日から約5ヵ月後の同年8月9日に「ファン・アンド・ファンシーフリー」が公開されている。(世界各国の公開年については、シンプル英文版「Dumbo」も参照)
  • 2010年に発売されたスペシャルエディションでは、未公開シーンが収録された。

脚注 編集

外部リンク 編集


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