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シンデレラ』(原題:Cinderella)は、1950年2月15日公開のディズニーによるアニメ映画である。原作は、シャルル・ペローの童話『シンデレラ』。

日本初公開は、1952年3月7日。初公開時のタイトルは『シンデレラ姫』。

21世紀に入り、続編として『シンデレラII』(2002年)、『シンデレラIII 戻された時計の針』(2007年)がOVAで製作されている。

概要 編集

シャルル・ペロー童話の『シンデレラ』を下敷きに、独自のシーンや演出を多数盛り込んでディズニーらしいミュージカル作品に仕立てている。馬のメジャーや犬のブルーノ、トレメイン夫人の飼い猫ルシファーなどはディズニーオリジナルのキャラクターである。

あらすじ 編集

遠い昔のこと、シンデレラという美しく優しい女の子が立派なお屋敷に住んでいた。母親が亡くなった後、父親の二度目の結婚相手として新しい母親のトレメイン夫人と二人の姉・アナスターシャとドリゼラが来る。しかし、父が亡くなると継母は本性を表し、自分の二人の娘だけ可愛がるようになった。そして継母が財産を浪費したため、屋敷は荒れ果てていった。

シンデレラも召使いとして扱われるようになり、屋敷の屋根裏部屋に住むようになった。しかし、彼女はいつかは希望の虹が見えてくる、いつかは夢が叶うと信じ、希望を失わなかった。そんな彼女の味方は鼠のガスやジャック達、馬のメジャーや犬のブルーノ、小鳥達だった。

意地悪な三人は、朝から晩まで洗濯や掃除、雑巾がけ、皿洗い、朝食の支度などみんなシンデレラに押しつけていたがある日のこと、お城のプリンス・チャーミング王子が、花嫁選びの舞踏会を開くことになり、シンデレラの家にも招待状が届いた。義理の姉達は大はしゃぎし、継母はシンデレラに、もし全ての仕事が済んだら行ってもいいという。

シンデレラは亡くなった実母のドレスを手直しして着ていこうとしたが、三人が仕事をわざと多く押しつけるので時間がなくなってしまう。そこで、小鳥や鼠達が義理の姉達がいらないといって捨てたサッシュやリボンを使い、綺麗なドレスを作るも義理の姉達によって破かれてしまう。シンデレラは悲しみにくれ、父との思い出の噴水の辺りまで行って泣いていたところ、彼女を励ますように妖精の老婆、フェアリー・ゴッドマザーが現れた。妖精が魔法の呪文「ビビディ・バビディ・ブー」を唱えて杖を振ると、瞬く間にカボチャが馬車に、ブルーノとメジャーが立派な二人の御者に、鼠達が白馬に変わっていった。最後に杖を一振りすると、破かれたドレスは美しく輝くドレスに変わり、気が付くとシンデレラはガラスの靴も履いていた。「12時になったら魔法は解ける」という忠告を聞いた彼女は、美しいドレスとガラスの靴で着飾り、カボチャの馬車に乗って王子のいる城に向かった。

登場キャラクター 編集

シンデレラ
主人公。母を早くに亡くし彼女の将来を案じて再婚した父も間もなく亡くす。その後、再婚相手であるトレメイン夫人とその連れ子である2人の姉に自身の美貌を妬まれ、使用人同然の扱いを受け虐められる辛い日々を送っているが、夢と希望、優しい心を失わずに前向きに毎日を過ごしている。手先が器用で、仲良しのネズミたちの服も彼女の手作り。
プリンス・チャーミング
本作の王子。結婚に関心を示さず年老いた父王をやきもきさせていたが、父王の提案で開かれた結婚相手を決めるための舞踏会に途中から現れたシンデレラに惹かれ、名前も告げず、ガラスの靴だけを残して消えた彼女を結婚相手に定め、翌朝から探す。
ジャック
シンデレラと仲良しのネズミたちのリーダー格。新入りのガスにいろいろと教える。
ガス
階段の途中にあるネズミ捕りにかかっていたおデブなネズミで、食欲旺盛。
パーラ&スージー
シンデレラの友達で裁縫が得意なネズミの女の子。シンデレラの母の形見のドレスを手直しするのに一役買った。
ブルーノ
シンデレラの家で飼われている犬。ブラッドハウンド種。おとなしいがルシファーとは犬猿の仲。
メジャー
シンデレラの家で飼われている馬。
トレメイン夫人
シンデレラの継母で、ドリゼラとアナスタシアの実の母。シンデレラの美しさを妬み、冷酷なまでに彼女を虐げる。ディズニーランドでの名前はステップマザー(stepmother=継母、養母の意)。
アナスタシア・トレメイン
ドリゼラ・トレメイン
ともにシンデレラの義理の姉。アナスタシアがフルートを吹き、ドリゼラは母から歌を教わるが、シンデレラと比べると下手。
ルシファー
継母が飼っている猫。飼い主に似て意地悪な性格をしており、シンデレラたちを邪魔する。一方、ブルーノが大の苦手で、シンデレラを助けようとするジャックたちに立ちはだかるも、シンデレラの機転により屋敷に乱入してきたブルーノから逃げまどい、塔のてっぺんから地面に落下していった。。
フェアリー・ゴッドマザー
ネズミたちが仕立てたドレスを破られ途方に暮れるシンデレラの前に現れた妖精のおばあさん。魔法で、シンデレラのドレスを美しい白のドレスに、庭にあったカボチャを4頭立ての馬車に、馬を御者に、そしてネズミたちを馬に変え、「12時の鐘が鳴り終わったら魔法が解ける」と教えて笑顔で舞踏会へ送り出した。
郵便屋
招待状を配ったり、王子の恋人探しの時には大公と一緒についてガラスの靴を運ぶ役もしている。
大臣
パーティーに出席した女性の名前を読み上げる。
国王
王子の父。かなりの老齢で、孫の姿を見たいと渇望しており、結婚に関心を示さない王子を憂いて結婚相手を探すために舞踏会を提案する。
豪快な振る舞いが多く、また癇癪を起こすと周りの物を投げ飛ばしたり、剣を振り回したりと性格は破天荒で、大公の気苦労の原因にもなっている。また、動作が機敏。
大公
国王を補佐する。大盤振る舞いな国王にはいつも突拍子のない提案に振り回されたり、こき使われたり、八つ当たりされたりと気苦労が多い。

キャスト 編集

役名 原語版声優 日本語吹き替え
初公開版 BVHE版
シンデレラ アイリーン・ウッズ 富沢志満 鈴木より子
プリンス・チャーミング
(王子)
ウィリアム・ピップス 友竹正則 風雅なおと
トレメイン夫人
(まま母)
エレノア・オードリー 北林谷栄 寺島信子
ドリゼラ・トレメイン ローダ・ウィリアムズ 前沢奈緒子 藤田淑子
アナスタシア・トレメイン ルシール・ブリス 依田みどり 高乃麗
国王
(王様)
ルイス・ヴァン・ロッテン 中村哲 富田耕生
大公 坊屋三郎 吉水慶
フェアリー・ゴッドマザー
(妖精のおばあさん)
ヴェルナ・フェルトン 堀越節子 京田尚子
ジャック ジム・マクドナルド 依田英助 山寺宏一
ガス 安西正弘
ブルーノ 梶哲也
ルシファー チューダー・オーウェン 肝付兼太
パーラ ルシル・ウィリアムス 滝沢ロコ
スージー ジューン・サリヴァン 川村万梨阿
郵便屋 ドン・バークレー 茶風林
大臣 糸博
パン屋の主人 トーマス・F・ウィルソン 高木渉
ナレーター ベティ・ロウ・ガーソン 鈴木弘子
その他声の出演
(BVHE版)
まるたまり 伊藤友美
石田彰 谷育子 鳥畑洋人 田中英樹

スタッフ 編集

映像制作 編集

製作 ウォルト・ディズニーロイ・O・ディズニー
原作 シャルル・ペロー
脚本 ビル・ピートテッド・シアーズホーマー・ブライトマンケン・アンダーソンアードマン・ペナーウィンストン・ヒブラーハリー・リーヴズジョー・リナルディ
音楽監督 オリバー・ウォレスポール・J・スミス
オーケストレーション ジョゼフ・ドゥービン
シンデレラ担当作画監督 マーク・デイヴィス
プリンス・チャーミング、フェアリー・ゴッドマザー、大公、王様担当作画監督 ミルト・カール
トレメイン夫人担当作画監督 フランク・トーマス
ネズミ、ルシファー担当作画監督 ジョン・ラウンズベリーウォード・キンボール
小鳥担当作画監督 エリック・ラーソン
ドリゼラ、アナスタシア担当作画監督 オリー・ジョンストン
プルーノ担当作画監督 ノーム・ファーガソン
アクション担当作画監督 ウォルフガング・ライザーマン
作画監督 レス・クラーク
レイアウトチェック ドン・ダグラディ
レイアウト マクラーレン・スチュワートトム・コドリックランス・ノリードン・グリフィスA・ケンドール・オコーナーヒュー・ヘネシーチャールズ・フィリッピソー・パットナム
原画 ドン・ラスクヒュー・フレイザーフレッド・ムーアジャッジ・ウィッテカーマーヴィン・ウッドワードジョージ・ニコラスフィル・ダンカンハル・キング
ハーヴィー・トゥームズクリフ・ノードバーグハル・アンブロケン・オブライエンエドウィン・アーダルジェリー・ハスコックダン・マクマナスジョン・マクマナス
エフェクト原画 ジョージ・ローリージョシュア・メダージャック・ボイドブレイン・ギブソン
美術監督 ジョン・ヘンチクロード・コーツ
背景 ブライス・マックラルフ・ヒューレットディック・アンソニーアート・ライリーレイ・ハッファインマール・コックスセルマ・ウィトマー
色彩設計 メアリー・ブレア
特殊効果 アブ・アイワークス
撮影 ボブ・ブロートン
音響監督 C・O・スライフィールド
録音 ハロルド・J・ステックロバート・O・クック
音楽編集 アル・ティーター
編集 ドナルド・ハリデイ
助監督 マイク・ホロボッフラリー・ランズバーグテッド セバーン
監督 ハミルトン・ラスククライド・ジェロニミウィルフレッド・ジャクソン
総監督 ベン・シャープスティーン

日本語版制作 編集

役職 日本語吹き替え
(初公開版)
日本語吹き替え
(BVHE版)
プロデューサー 不明 津司大三
演出 田村幸彦 佐藤敏夫、加藤敏
脚本翻訳 不明 森みさ
音楽演出 不明 片桐和子、市之瀬洋一
録音・調整 不明 吉田佳代子
録音スタジオ 不明 東亜スタジオ、アオイスタジオ、スタジオ・ユニ
録音制作 不明 東北新社
日本語版制作 不明 DISNEY CHARACTER VOICES INTERNATIONAL, INC.

主題歌 編集

使用箇所曲名作詞作曲訳詞
オープニングテーマ シンデレラ
Cinderella
マーク・デイヴィッド
ジェリー・リヴィングストン
アル・ホフマン
片桐和子マーニ・ニクソン
ザ・ジャド・コンロン・コーラス
エンディングテーマ 夢はひそかに
A Dream Is A Wish Your Heart Makes
アイリーン・ウッズ
ザ・ジャド・コンロン・コーラス
挿入歌 ウィート・ナイチンゲール
Oh, Sing Sweet Nightingale
アイリーン・ウッズ
ローダ・ウィリアムズ
仕事のうた
The Work Song
ジム・マクドナルド
ルシル・ウィリアムス
ジューン・サリヴァン
ビビディ・バビディ・ブー
Bibbidi-Bobbidi-Boo
ヴェルナ・フェルトン
これが恋かしら
So This Is Love
アイリーン・ウッズ
マイク・ダグラス

その他 編集

  • ウォルトが「一番好きな作品」と語った作品である。
  • この後、ディズニーは『ふしぎの国のアリス』『ピーター・パン』『わんわん物語』 など、傑作と呼ばれる作品を立て続けに放ち、「ディズニー・ルネッサンス」と呼ばれるきっかけとなった。
  • 日本では、公開当時1952年3月7日から約2ヵ月経った同年5月17日に『ピノキオ』が公開されている。

ゲーム 編集

  • スクウェア・エニックスとの提携作品である「キングダム ハーツ」に、純粋な光の心の持ち主である『セブンプリンセス』の1人としてシンデレラが登場した。そして続編の「バースバイスリープ」では映画をモチーフにしたワールドが登場し、同作の3人の主人公達の助けにより王子と結ばれてゆく。
なお後者の作品で登場した敵「アンヴァース」に関して、悪役であるトレメイン夫人は負の感情により、2体もの大型アンヴァースを生み出している(どちらもシンデレラへの嫉妬や逆恨みに因るもの)。また、今作独自の展開としてトレメイン夫人はドリゼラ、アナスタシア(今作では本編と違い改心しない)共々、最期は自分が生み出したアンヴァースが放った爆弾の直撃を食らうという壮絶な最期を遂げる。

受賞歴 編集

アカデミー歌曲賞ノミネート

関連項目 編集

外部リンク 編集


ディズニーの長編アニメ映画
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオズ
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